~オリックス、吉田正尚をあてにせず の巻~
あてにはしていない
6月21日のスポーツ報知の記事です。
オリックスの福良監督が、腰痛からの復帰を目指す吉田正を特別扱いしないことを決めた。
開幕前に急性筋性腰痛で離脱しても、打線の軸として見込んできた昨季63試合で10本塁打の2年目の大砲。明確な復帰時期が見えない現状を踏まえ、「あてにはしていない。他の選手と競争だから」と厳しい言葉を向けた。吉田正は、この日の中日戦(舞洲サブ)に出場しなかったが、フリー打撃では別格の打球を飛ばした。
一方、
こちらは4月22日のスポニチアネックスの記事。
腰痛で開幕から2軍調整しているオリックス・吉田正が5月中旬に1軍復帰する可能性が出てきた。
ZOZOマリンでの全体練習に参加した福良が交流戦が始まる5月30日を区切りとし、「そこからは帰ってきてくれないとね。それよりも(早く)とにかく一日も早く復帰してもらわないと困る」と話した。吉田正は3月22日に腰痛を発症。当初は全治4、5日の見込みだったが、すでに1カ月が経過。現在は屋外でのランニングを再開しており、指揮官は「下(2軍)でやって、本人に怖さがないなら呼びます」と早期復帰を願った。
2ヶ月で大きく変わりました。
「一日も早く復帰してもらわないと困る」から、
「あてにはしていない。他の選手と競争だから」に変わった吉田正尚の評価。
開幕からはや三ヶ月。
ともに笑いともに苦しんだ仲間をさしおき、
定位置献上とはさすがにいきません。
いかに吉田といえども。
昨年も開幕早々に離脱、
今年は開幕すらも迎えられず。
「一日も早く復帰してもらわないと困る」選手であることは認めつつも、
「あてにはしていない」と指揮官が思うのも当然でしょう。
競争
それにいまは、
ロメロが故障離脱した二ヶ月前ほど、
吉田正尚の力を必要とはしていません。
ロメロの復帰、
マレーロの加入、
武田の急成長。
打撃向上の駿太、
爆発した宮崎、
外野も守れる小島も復帰。
そして、
日本人最多本塁打と安定した活躍をみせるT。
吉田の欠場(と糸井の移籍)を好機ととらえた若手陣に、
吉田の欠場による得点力ダウン改善のために加わった新助っ人。
彼らが奮起しています。
DH入れて4つの枠を奪い合う。
まさに福良が言うように、「他の選手と競争」。
ファンが望んでいた競争のあるチームが、
吉田欠場の副次的効果として、いまここにあります。
自戒
もちろん、
その裏には福良の親心も。
上述のように選手層が厚くなったオリックス攻撃陣。
今度こそしっかりと完治させるようにとの思いが福良にもあるのでしょう。
復帰を急かした自戒も込めて。
吉田のその才は、12球団でもトップクラスだといまでも思っています。
とにかく、きっちりと治癒させること。
いまの吉田に課せられた仕事は、それのみ。
もちろん完全復帰後は、
尋常ならざる活躍を、吉田正尚には当然のごとく要求しますが。
山岡泰輔
明日からリーグ戦再開。
オリックスの先発は、
西…ではなく、山岡泰輔。
降雨ノーゲームから中四日。
間隔をあけすぎるのを避けた意味もあるのでしょうが、
やはり安定感を優先したのがもっともの理由ではないでしょうか。
2勝3敗、防御率3.82の西と、
2勝5敗、防御率2.59の山岡。
援護がないため勝ち星には恵まれていませんが、
安定度では金子と匹敵するルーキー山岡。
サンデー山岡から金曜のカード初戦に移しても、
リーグ再開初戦という重要な試合を山岡に任せても、
なんら違和感はありません。
相手先発はエースの涌井。
好投を続ける山岡に報いる打線の奮起を、今度こそ期待します。