~オリックス・齋藤綱紀、一軍昇格 の巻~
山崎颯一郎
オリックスの2年目山崎颯が4日、2軍落ちすることが決まった。3日の練習中に右足首を痛めた影響で、この日から別メニュー調整。リタイア1号となった。
福良淳一監督は「せっかくいいものを見せていてくれたんだけど」と険しい表情。(日刊スポーツ)
怪我した一軍当落線上の選手を上に置いておくほどの余裕はなし。
期待の山崎颯一郎、無念の二軍降格です。
ただ、
肩や肘などの故障ではなかったのが不幸中の幸い。
今年の目標として「150キロ」を掲げていることでもわかるように、
まだまだ「投げ屋」の印象の山崎颯一郎。
今年はファームのローテにしっかりと入り、
フルシーズン投げきる体力と投手としての総合力を身につけてほしい。
まずは、そこからです。
齋藤綱紀
山崎福也、山田、吉田凌と昇格候補が多くいるなか、
山崎颯に代わって一軍に呼ばれたのは、まさかの齋藤綱紀。
一進一退、いやむしろ後退の三年間を経て、昨年のオフに決断したサイド転向。
実戦経験がないにもかかわらず一軍に呼ばれたということは、
この短期間で、サイドスローをきっちりと自分の形に仕上げてきたということ。
投げ輪を使ってフォーム固めに精を出す齋藤の姿を観たばかりで、
まだ時間がかかるんだろうと、勝手に早合点していました。
この早期の一軍昇格は、
投球のみならず、たぶん練習姿勢も評価されてのもの。
「サイドスローへの挑戦は、この世界で生き残るために自分で決断しました」と語っていた齋藤綱紀の覚悟が、ひとまず実を結びました。
覚悟と努力
2年前の春季キャンプ。
臨時コーチとして宮崎を訪れた山田久志が称賛したのが齋藤綱紀。
昨年は腰を痛め不完全燃焼。
そしてサイド転向。
佐藤世那、齋藤綱紀とサイド転向組が、頭をもたげてきました。
昨日の記事でも書きましたが、
唐突な転向で、どうしても窮余の策といった感が否めなかったのですが、
その負の思いを一掃する台頭の陰には、彼らの血の滲むような努力があったはず。
その覚悟と努力、
年若い彼らから学ぶことも多いです。
田嶋大樹
オリックスのドラフト1位田嶋大樹投手(21=JR東日本)は第1クールの4日間すべてブルペン入りした。最終日の4日は最多80球。打者を立たせて入念にコースを確認した。
即戦力として期待される左腕は「初日から20球ずつくらい球数を増やした」と自ら考えて調整。今後、第2クール以降も毎日ブルペンに入る予定だ。(日刊スポーツ)
佐藤達也のように、投げて投げて投げまくって仕上げていく投手。
金子千尋のように、肩は消耗品との考えのもとできるだけブルペンに入らない投手。
ピッチャーの調整法は人それぞれで、
どれが正しいとの答えは出ず。
結局は本人が納得し、目的をもって行えるか否かでしょう。
田嶋の調整法は、毎日ブルペンに入ること。
首脳陣から課せられているわけではなく、自分で決めたルーティン。
そして、その目的は、
「僕、試合終盤に打たれるケースが多くて。だから課題はスタミナなんです。ただ、走り込みでつけるスタミナではなく『肩のスタミナ』。それって、投げ込みをしないとつけられないと思うんですよね。だから多く投げ込んでいるんです」(週刊ベースボール)
昨年の山岡同様、
しっかりと「自分」というものをもった投手です。
宝と希望
第一クール最終日、
ブルペンで投げる田嶋の姿を観ましたが、
既に80%、いや100%仕上がっているのではと思うほどのピッチング。
目を引いたのは、やはり腕の振り。
鞭のようにしなるその左腕、プロでもそうそうお目にかかるものでなく。
このしなりがボールのキレを生み、
田嶋を社会人ナンバーワン投手に導きました。
吉田正尚のフルスイング。
山岡泰輔のスライダー。
田嶋の腕のしなり。
ここ3年のオリックス・ドラ1の長所かつ魅力は、球界広しといえど他に類を見ず。
まさに、オリックスの誇るべき宝であり、
希望です。
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