~オリックス、ウエスタン・ソフトバンクvsオリックス観戦記 の巻~
オリックスの方に楽しみな選手が多い
四枚落ちのソフトバンク相手と、悲しいかな互角の戦いをし、負け越したオリックス。
接戦だっただけに余計に彼我の力の差を感じた前カード。
翻って二軍に目を移すと、そこにはまた違った景色がみえ。
4/25現在、オリックスファームは3位、0.5差の4位にソフトバンク。
先週4月20日ウエスタンの試合を観てきましたが、贔屓目抜きで、オリックスの方に楽しみな選手が多い。
Kの圧巻の完封劇が余計にその印象を強くさせたのは否めず、
さらに、上述の通りソフトバンクは一軍野手が枯渇し有望選手を上に配給、
もう一つ言えばソフトバンクは季節外れのインフル禍にも悩まされている現状。
それらは十分承知の上での意見も、それでも、毎年のように二軍戦を観ていますが、
こう感じるのは21世紀に入って初めてです。
根本薫
投手面は、昨日サヨナラ本塁打の明石を力でねじ伏せきったKが完封。
これについてはすでに記事にしていますので割愛し、今日は野手面。
特に目についたのは左打者二人。
根本薫にルーキー宜保翔。
根本に関してはボールの軌道にスムーズにバットが入っており、ボールを点でなく面で捉えている印象。
左中間への打球も伸びていたように、しっかりと振り切れています。
昨年は成長が一時停止したような数字でしたが、今季は再浮上。
さすがウエスタン打率リーグ5位。
宜保翔
続いて宜保翔。
打撃の技術面はドラ1の太田より上とみていますが、まさに好打者。
バットコントロールが巧みで、高卒一年目とは到底思えず。
内野手のライバルとなる、岡崎・廣澤よりも打撃面は現状でも上。
太田の故障を奇貨とし、チャンスをものにしています。
立ち上がりのみ制球を乱したK、
満塁のピンチを二塁ゴロ併殺で切り抜けたと思いきやセカンドの宜保がポロリ。
たまたまセカンドベース方面にボールが転がったため即座にショートに送りゲッツーを完成させましたが、慣れぬセカンドとはいえまだまだ守備は勉強中。
それでも魅力十分。
比屋根彰人
猛打賞と大爆発の比屋根彰人。
両チーム唯一の本塁打を左中間最深部レフトスタンド芝生席に。
同じ最深部にあと1メートルでフェンスオーバーのツーベースも。
どっしりとした下半身が礎となる打撃フォームには力強さも感じられ、パワフル。
打率が示す通り確実性が課題も、いまは自慢で長所の長打力を伸ばす時期。
公式戦初本塁打を自信に、大きく育ってほしい。
同じく育成のフェリペも好リード。
昨日のソフトバンクのメンバーには多くの育成出身選手が名を連ね。
高卒育成選手が育てばチームは確実に強くなります。
ドラフト好き
ドラフト好きな私的には、相手ソフトバンクの投手、古谷優人と杉本一樹が観られたのは勿怪の幸い。
どちらも素材型で速球が自慢のドラ2ですが、古谷は制球難が著明で、杉山はカウント取りにきたストレートを弾き返され。
いずれも個人的にドラフト前高く評価した投手も、当然のことながら、まだまだ時間がかかります。
ソフトバンクがこの両投手をどう育てていくか、オリックスファンとしてでなく一野球ファンとして楽しみでもあります。
ここから変わっていく
試合終了後、球場に直付けしたバスの前を通り抜け、奥に待つタクシーに一人乗り込む人物が。
それは、育成統括GMの前監督・福良淳一。
まさか人口6万弱の地方球場に育成GMが現れるとは。
驚きを隠せないとともに、福良の真面目さには感服しました。
高尚な人生論を語りながら、名ばかりのSA職を拝命しなにもしなかった森脇と違い、真摯にその職を全うしようとする福良の姿には頭が下がります。
監督としては赤点でしたが、その職を辞したいまそれはすでに過去のこと。
キャンプ時のファームの指導方針には懐疑的だったものの、新しい役職を精一杯務めようとする福良の姿勢を見、また、グラウンドで躍動する選手たちの姿をこの目で見ると、
このチーム、ここから変わっていくのかもと淡い期待を抱きました。
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