~オリックス・山崎福也、薄氷の今季初勝利! の巻~
山崎福也、今季初勝利
宗、モヤのツーランに、NPB10万5000号弾となった伏見のソロ。
六回裏時点で5-0の5点リードも、終わってみれば5-4と、薄氷の勝利。
が、勝ちは勝ち。
むしろ、よく逃げ切ったと褒めてあげたいくらい。
これで、先発の山崎福也にようやくの今季初勝利。
心乱れず
先発として大きく崩れることなくずっと試合をつくってきていた山崎福也。
この試合でも、序盤の拙攻に心折れることなく、右打者にはチェンジアップ、左打者にはカーブを軸とする自分のピッチングができていました。
成長を感じたのは2点リードの六回表、一発出れば同点の場面で迎えた柳田の対決。
思わず柳田が主審を睨んだ、アウトコースボール気味の真っすぐで0-1となっての2球目。
外広く感じた捕手伏見は同じところに再び真っすぐを要求し、山崎もしっかりとそこに投げ込むも、今度はボール判定。
行って来いといえばそれまでも、それでも心乱れそうな一球。
しかし山崎、揺れることなく堂々と勝負し、柳田を打ち取りました。
成長
100球がみえてきた七回表に3連打を浴びたところで交代となりましたが、点差とリリーフ陣の手薄さ、そして山崎のさらなる成長を考えると、左に強い真砂という場面ではあったとはいえ、もう少し投げさせたかったところ。
しかしそれでも、昨季からの山崎福也の成長ぶりには感嘆するばかり。
真っすぐが強くなったことで、前監督前々監督の怒りを買った逃げのピッチングが消え、先発ローテを普通に任せられる存在になりました。
個人的には、同じドラ1の後藤駿太同様に期待されながらも全く成長しない選手の代表格で、打者転向の方が芽があるとすら考えていたところからのこの伸び。
私の予想をいい意味で裏切ってくれた選手で、そのことにはむしろ感謝。
「1点差で若い奴に行かせて四球を出して能見に行くよりは、先に行った方がいいと思った」
セットアッパ―の富山が自慢の真っすぐを柳田、グラシアルに力でもっていかれて1点差となっての九回表。
マウンドに上がったのは、ベテランの能見篤史。
先頭バッターは上述した通り左に強い真砂。
いままでの中嶋のパターンから、とりあえず右投手(といってもK-鈴木か漆原しかいませんが)をもってくるのかと思いましたが、試合後の中嶋の談話「1点差で若い奴に行かせて四球を出して能見に行くよりは、先に行った方がいいと思った」(ベースボールキング)と言われればまさにその通り。
これぞベテラン
先頭の真砂にはヒットを浴びるも、一発のある松田が犠打(三回の併殺があったとはいえ)で大助かり。
代打・デスパイネには初球にインコース真っすぐをみせた後の外寄りのフォークをひっかけさせ、最後の川島にも初球内寄り真っすぐを意識させるピッチングで内野ゴロに打ち取り試合終了。
これぞベテラン、論理的かつ芸術的ピッチングに拍手。
13点差の零封負け翌日に、痺れるような試合をものにして、カード勝ち越し。
昨季の対ソフトバンク戦の勝ち星5に早々と並びました。