祈優勝! オリックスバファローズ

~オリックスバファローズを心から愛するファンの、ブログ~

福良淳一

~オリックス、同点の六回裏は九回裏! の巻~




最悪のスタート

一回裏、
ヒット、野選、四球。
無死満塁の大チャンスで吉田正尚、セカンドフライ。
伏見三振、安達ピッチャーゴロで無得点。

天国から地獄へ。
後半戦最初のカードの勝ち越しを掛けた一戦は、最悪のスタート

二回に山崎のタイムリーで先制するも、
四回に2点奪われ逆転。

初回の無得点が重くのしかかってきます。



勝ち越しスタート

六回裏、
ロメロがバットを折りながらレフト前に運び、再びチャンスで吉田正尚
今度は汚名返上、
右中間を破るタイムリーツーベースで同点

さすが、吉田正尚。

五番・伏見が送って安達がレフトに犠牲フライ。
これで逆転に成功。

さすれば、あの三人の出番。
吉田一将、全て空振りの三者三振
山本由伸、三者凡退
増井浩俊、三者凡退

3イニングを9人で片付け、オリックスの勝ち。

大事な後半戦、勝ち越してのスタートです。



犠打

今日の試合を分けたのは、犠打。

初回大城がヒットを放つ。
いつもの福良なら犠打ですが、ここですかさず走って盗塁成功(福良のストップウオッチがものをいい、アメリカ帰りの日本ハム先発・村田から本日2盗塁)。

昨日の強攻策の大成功が、福良の凝り固まった犠打への執着を溶解してくれたかと思ったところで、二番・西野に犠打を命じ。
厚い氷塊は簡単には溶けず。

逆転した六回ノーアウト。
吉田を二塁に置いて、五番の伏見に犠打
こちらは見事に奏功し、安達の逆転犠飛を呼びチームを勝利に導きました。



得点確率(0アウトランナー二塁 vs 1アウトランナー三塁)

どちらの場面も無死二塁。
一二塁とは違って、タッチプレー。
成功率は高まります。

日本のセイバーメトリクスの泰斗、鳥越規央の著した「9回表無死1塁でバントはするな(祥伝社新書)」によると、
0アウトランナー二塁での得点確率(そのイニングに1点以上得点できる確率)は59.5%
1アウトランナー三塁での得点確率は63.7%

つまり、
無死二塁でどうしてもあと一点が欲しいという場面では犠打(で一死三塁の形をつくるということ)は有効ということになります。



犠打が有効な唯一の場面

いままでも数回引用してきましたが、
セイバー上否定されている犠打が、唯一有効(つまり勝利確率を高める)とされているのが、
同点で九回裏無死二塁という場面

勝利確率という点からみると、犠飛でも一点入る(つまりサヨナラ勝ちに結びつく)一死三塁の形をつくる場合のみが、犠打が有効ということ。

ただ、伏見の犠打の場面は試合中盤の六回
上記条件を満たしてはいません。



ホームでの六回裏は九回裏

しかし、
オリックスが誇る勝利の方程式、
七回・吉田一将、八回・山本由伸、九回・増井浩俊

相手チームがこの3人から点を奪うは至難の業。

つまり、
吉田・山本・増井が控えるオリックス側からみれば、
ホームでの六回裏は九回裏
一点とれば勝ちということ

であるからこそ、
六回裏、福良が命じた、無死二塁、五番・伏見への犠打はまさに正鵠を射たもので、
セイバー上の根拠にも基づいた、名采配であると言えます。

そして、もちろんその采配の裏には、
吉田、山本、増井への絶大なる信頼があり。



信頼

と、勝負を分けた六回のワンシーンについて、つらつらと述べてきましたが、
六回は六回、勝利の方程式が崩れることも時にはあるでしょう。

ただ、
今日の3人のピッチングをみる限り、
彼らへの信頼は強固で、むしろ投げるたびに高まっていくような。

それだけ素晴らしいピッチングを続けてくれています。



雰囲気のよさ

田中賢介のセンターライナーが後藤のグラブに収まり、ゲームセット。

勝利に喜ぶ選手たちの表情が、なんと生き生きしていたことか。
チームの雰囲気のよさが画面を通しても窺えます。

杉本に代えて守備固めでレフトに武田を入れ、
その武田が好守でチームを救う。

この一点差での勝利は、
選手、ベンチ一丸となって手にしたもの。

勢いに乗る予感にあふれた、非常に価値のある勝利です。




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