~オリックス、ディクソン・アルバース・モヤ残留 の巻~
オリックスは20日、ブランドン・ディクソン投手、アンドリュー・アルバース投手、スティーブン・モヤ外野手と契約更新したと発表した。3選手とも1年契約でディクソンが150万ドル(約1億6500万円)、アルバースは220万ドル(約2億4200万円)、モヤが60万ドル(約6600万円)となった。
ディクソンは今季途中にリリーフに転向。抑えを任され37試合で2勝1敗18セーブ、防御率3・03の成績を残した。
11月のプレミア12に米国代表として参加、抑えとして活躍しベストナインの救援投手に選出された。来季で在籍8年目を迎える。
アルバースは来日2年目の今季、腰痛などで13試合で2勝6敗、防御率5・83と振るわなかった。来季が2年契約の最終年となる。
モヤは今季途中に中日から移籍、64試合に出場し、打率・244、10本塁打、35打点の成績を残した。(デイリー)
保留者名簿に記載された3人の助っ人と無事来季契約完了。
単年契約、ダウン提示
2016~2017年、2018~2019年と2年契約が続いてきたディクソン。
故障離脱によるリリーフ転向が結果としては幸いし、近年では最もチームに貢献してくれた印象。
プレミア12でもアメリカ代表のクローザーを務め、ベストナイン(球宴部門)にも輝く。
しかしながら、単年契約、年俸も2億からダウン。
シーズン序盤の出遅れと年齢を考えればある程度はやむを得ずも、後藤駿太や山崎福也の年俸を上げるぐらいならばチームの勝利に大きく貢献したディクソンに回してもらいたいというのが本音。
ナックルカーブ
NPB屈指のグラウンドボールピッチャーであるディクソン。
それゆえ、セイバー上はこちらが思っている以上に高く評価されていましたが、今季はそれが証明された形。
先発時は、ナックルカーブを意識させてのチェンジアップ勝負が増えていましたが、クローザーでは真っ向からのナックルカーブ勝負。
ペース配分を考えずに投げられることから球速も増し、それに伴い勝負球のナックルカーブがより威力を増し。
急な配置転換に不平不満一つも漏らさず黙々と投げる姿はまさに投手の鑑。
現状、オリックスのクローザーはディクソン以外になし。
アルバース
今季も不出来だったアルバース。
昨年シーズン序中盤の神がかったピッチングはみられず、1年目シーズン途中の複数年締結以降結果出ず。
もちろん故意の低迷ではないにせよ、アルバースにとっては最高のタイミングでの契約で、そのとき複数年を結んでいなければ、ロッテ・ボルシンガーのように今季での契約終了となっていた可能性が非常に高く。
1.5年低迷が続く腰痛持ちの来季35歳のピッチャーに過度な期待はできず、ローテ入ってくれれば儲けものぐらいで考えていた方がいいのでは。
そのためにももう一人助っ人投手が欲しいところ。
エップラーやローチのような日本人でも代わりがきく特徴のない投手でなく、パワー型の、出来ればリリーバーを。
ブライアント二世
獲得の経緯からブライアント二世との声も多かったモヤですが、往時のブライアントを知っているファンならばそう思っていた人はほとんどいなかったのでは。
そう簡単に二世や再来などと言えないくらいに、あの時のブライアントは凄かった(オリックスファンの私からみれば恐かった、そして打倒西武を叶えてくれて頼もしかった)。
第一、いまのオリックスにはブライアントに我慢を教えた中西太のような名コーチはいません。
30本塁打
ただ、201㎝の体躯から放たれるスイング、そして捉えた際の飛距離は魅力的。
来季も、攻められ続けたインハイへの対応ができるか否かが分岐点。
ベースからもっと離れて立つなどの工夫が欲しいところ(トレード当初に比べれば若干離れた印象はありますが)。
中日時代からは年俸微増。
来季フル出場と換算すれば20本塁打程度も、モヤが30本打ってくれれば貧打のチームにとってこれほどありがたいことはなし。