~オリックス、ロッテに2勝1分けで中嶋政権下初のマジック点灯①! の巻~
8.5→2勝1分け→10.5
8.5ゲーム差で始まったロッテとの1位2位対決。
Tが益田から逆転弾を放ったことでも記憶に新しい2年前は、オリックスの-3ゲーム差で3連戦を迎えオリックスの3連勝でゲーム差0になったこの両チームの対決。
当時はまさに首位攻防戦でしたが、今回はさすがにそう呼ぶロッテファンもいなかったのでは。
オリックスからしたら3連戦で一つでも引き分ければ十分も、終わってみれば2勝1分けと吉井がカード終了後「力の差があった」と認めたように、2位ロッテを圧倒。
ゲーム差も10.5に広がり、ついに、中嶋オリックス初のマジック点灯。
中5日
カード初戦は山崎福也が中5日で先発。
山崎にだけ中5日を課すことのある中嶋ですが、ほぼほぼ100球未満での交代となることがその要因かと。
ただそれも、オリックス帰還後、山崎のもっている才能を引き出そうと熱心に始動した中嶋の信頼の証でもあります。
その山崎、真っすぐが高めに浮きもう一つの内容も、与四球がなかったのが大きく、5回3失点と先発投手として最低限の仕事はしてくれました。
中嶋の慧眼
3点差をつけられるも、森の犠飛で2点差となり迎えた六回裏。
渡部の犠飛、西野、中川の連続適時打で一気に逆転に成功したオリックス。
このまま逃げ切り、2年ぶりの7連勝。
六回の逆転劇はもちろん西野、中川のタイムリーあってこそも、ヒットでチャンスをつくった山足達也、満塁からライト奥に運んだ渡部遼人の働きもお見事。
その山足をスタメンショートで起用した中嶋の慧眼はさすがの名将。
6球続いた真っすぐの後の半速球という配球ミスを逃さなかった渡部の犠飛は、その後の連打を呼び込みました。
疲れ知らずのブルペン陣
2戦目は延長12回、スコアレスドロー。
腰の違和感で急遽降板となった山下の後を継いだ比嘉、阿部、宇田川、山崎颯、山岡、山田、吉田凌が各1イニングずつを無失点で抑えて、負けず。
中嶋オリックスが(今年は開幕当初からですが)後半戦に強くなるのは、疲れ知らずのブルペン陣のおかげ。
それはもちろん中嶋の、3連投を避けるのみならず上がりにするなどの中継ぎ投手の疲労を考慮した投手起用が要因であることは明らか。
勝ちパターン・敗戦処理
そしてもう一つは、勝ちパターン・敗戦処理などの明確な区分分けをせず満遍なく投手を起用し、ブルペン陣の疲労の偏在化を避けていること。
ダントツのリーグ最下位ながら勝ちパターンという考えに固執し投手を出し惜しみ、育成上がりの実績皆無の投手に1イニング60球超を投げさせた監督がもう一方のリーグにいましたが、考え方が大違い。
そういえば、監督就任後初のキャンプで「このチームに敗戦処理はいない」と公言し(下山真二を感動させ)た(雑誌「野球小僧」より)のが、オリックスの元監督で、そのリーグの首位に立つ阪神の現監督です(中嶋と比べると、実際はがちがちに勝ちパターンに拘った気もしますが)。
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