~パリーグ優勝のオリックス、CSファイナルを山本由伸の無四球完封で先勝! の巻~
CS
2008年、2014年に続いて3度目の出場となったクライマックスシリーズ。
MLBとは異なりほぼ平等の条件のもとで戦い最終順位が決まったにもかかわらず、上位3球団で日本シリーズ出場権を争うということの意義が分からない私にとって、(球団の収益面を除き)CSの必要性を感じず。
リーグ2位は結局敗者。
それで日本シリーズに出場することのおこがましさが個人的には抜けきれず、2008年も2014年も心から盛り上がることがないまま終わっていきました(2014年CSでのTの本塁打にはもちろん感動しましたが)。
ただ、今季は初めてリーグ優勝チームとしての出場。
上述のおこがましさは当然なく、(日本シリーズが残っているとはいえ)今季の総決算としてリーグ優勝チームの力をもう一度みせつけてくれと、強い気持ちで応援できます。
エース・山本由伸
それが根底にあるからか、このCSファイナル開幕戦の緊張感は2008年、2014年の比にあらず、またあの興奮の最終戦から2週間ぶりの試合ということもあってか、いつも以上に胸が高鳴り。
オリックス先発は、エース・山本由伸。
初回、先頭の荻野にライト前にもっていかれますが、二番・マーティンをファーストゴロ、三番・中村、四番・レアードを連続三振に仕留めゼロスタート。
まさかのカーブ
このレアードから三振を奪った場面がこの試合の勝負の分かれ目。
高めに吊り球2球続けた後のフォークがボール。
もう一球フォークか、もう一球高め真っすぐかというところでの、まさかのカーブにレアード手が出ず。
若月の好配球に山本も思わず拍手。
その後、山本は初回含め四回までに3度先頭打者を許しますが、点を与えず。
打ち取った当たりがヒットになるのが野球の面白さであり難しさ。
しかし12アウト中8つが三振と前に飛ばさず。
決して絶好調にはみえませんでしたが、それでも失点の気配は皆目なく。
吉田正尚復帰
無理は不要とここで書いた吉田正尚がスタメンに戻ってきたオリックス打線。
打線の厚みが全く違います。
その吉田、第一打席初球をセンターフライ。
アウトになったものの痛烈な当たりに安心、ブランクも全く感じさせず。
もともと打席であまりスイングせず好球一撃の吉田ゆえ怪我の影響も最小限に抑えられ、このスイングならば十分に戦えます。
その後杉本四球で二死二塁となったところで、T。
チャンスで回ってくる星の下に生まれたT、それはCSでも変わらず。
なんだかんだ言ってもこのチームは、T
カーブ見逃し、真っすぐ見逃し、シンカー見逃し、一球も振らず3-1となっての5球目。
走者2人が四球で出したランナーということもあって、ロッテ先発石川がストライクを取りに来た真っすぐをTは逃さず、しっかり捉えた打球がライト前に。
ライトは強肩マーティン、ではなく山口。
ツーアウトで打った瞬間スタートの宗は当然ホームに向かって、セーフ。
オリックスが欲しかった先取点はTのバットから。
なんだかんだ言ってもこのチームは、T。
リーダーが、大事な試合で大きな働きをしてくれました。
逸機
オリックス2度目のチャンスは五回。
二死から福田、宗の連打に吉田四球で満塁で杉本。
が、初球をひっかけサードゴロで逸機。
杉本、気負い気味で体の開きが早く外への変化球に付いていけず。
ここは心配も、それゆえ吉田が戻ってきたのが実に大きい。
スミ1、無四球完封
ピンチの後にチャンスあり。
ここを凌いだロッテの六回表の攻撃は一番から。
しかし、山本が三者凡退に抑え。
ヒット2本が三塁・藤岡、ショート・エチェバリアの好守にアウトに変えられた六回裏。
流れは確実にロッテも、七回表も山本が三者凡退に抑え。
序盤バタバタするもカーブを効果的に使い、結局五回からは一人のランナーも許さず。
ロッテが知るあの頃の山本ではもはやなく、これがいまの山本由伸。
このプレッシャーのかかる大事な一戦で、スミ1、無四球完封。
シーズン最終戦でも感じたことですが、ちょっと桁が違う。
もはや異次元。
打線
実戦から離れ不安視された打線ですが、その予感は的中。
CSファーストステージを経たロッテに比べ、やはりスイングが弱く。
ただそんな状況下でこの試合を取れたのが大きく、初戦を経て攻撃陣の調子も上がってくるはず。
しかし勝ったものの、ロッテは手ごわい。
エチェバリアの再三にわたる好守は敵ながら天晴でしたし、先発の石川歩も最高のピッチング。
十八番のシンカーにカットは切れ味抜群でした。
シーズン同様、いい試合が観れそうです。
CSファイナル2勝目
山本勝利でオリックスはCSファイナル2勝目。
あと2勝でCS突破し日本シリーズ進出。