~オリックス、2019・新入団選手②(富山凌雅・左澤優)の巻~
ドラフト4位:富山凌雅(トヨタ自動車)
左腕不足が毎年のように指摘されるオリックスが2018年ドラフトで獲得した、二人の社会人左腕。
ドラフト4位の富山凌雅にドラフト6位の左澤優。
まずは富山から。
ドラフト4位:富山凌雅(トヨタ自動車)
九国大付のエースとして甲子園に出場。
県大会終盤から調子を崩しその状態が心配されるも、甲子園では3回戦で作新学院を完封。
プロからの指名はなく、名門・トヨタ自動車に。
20歳の2年目、日本選手権で快投をみせ一気に上位候補に躍り出ましたが、解禁年の今年は調子を崩し出場機会減。
指名後に京セラで行われた日本選手権でも出番はないまま。
青山大紀
そんな状態ながら、第18回アジア競技大会・2018侍ジャパン社会人代表に選出された富山。
トーナメントの都市対抗に日本選手権。
常勝が義務つけられたトヨタではある程度完成された投手が優先され、さらには高い壁として社会人野球のエースでありレジェンドになりつつある佐竹功年をはじめとする同僚投手が立ちはだかる。
結果として、高校出の有望投手が出場できる場が少なくなり、大舞台で働く前にプロ入りとなる。
それは、4年前の青山大紀と同じ。
「火の玉ストレート」
全国大会での登板がないままでのプロ入りとなった青山に比べると、富山の方がまだ実績を残していますが、それでもまだ未完。
社会人出身ですが、私的には即戦力とは考えていません。
アピールポイントは自ら「火の玉ストレート」と評するその直球。
しかし、キレはあるものの制球が物足りず、プロで即通用と言えるほどのものとはみえず。
変化球も同様。
ただ、
制球が付きにくいフォームなのが心配ですが、ある程度のコントロールが伴えば非常に魅力的なピッチャーとなります。
パワー型の左腕はオリックスにはいないタイプ。
調子を崩しながらも侍ジャパンに選出されたのは才能の裏返し。
夏明けに出てきてくれれば。
ドラフト6位:左澤優(JX-ENEOS)
ドラフト6位:左澤優(JX-ENEOS)
プロ入りには至らなかったものの2年連続橋戸賞受賞の大城基志。
ソフトバンクの2年連続日本一に大きく貢献した嘉弥真新也。
小柄なサウスポーが育つJX-ENEOSを経てのプロ入りとなった左澤優。
内外にストレート・変化球を投げ分けて打ち取るピッチャーで、社会人同様、中継ぎが働き場となります。
滅多打ち
オリックスから指名後に登板した日本選手権一回戦。
山岡、田嶋につづき左澤も結果を残せず。
八回から登板も1回1/3で完了できず、被安打5・自責点5と滅多打ちで試合を壊してしまいました。
この日の左澤はストレート・変化球ともに見どころなく、かなり厳しい内容でした。
同じサウスポーの大山暁史が自由契約となったのはドラフトの後で、左澤の指名に成功したのが主因でしょう。
これは好みでもあるのですが、
球威のあった大山に比べれば物足りず。
私の好みの問題であればよいのですが…。
昨季ブレイクした山田がどうなるかは分からず、中継ぎ、特に左腕は何人いても構いません。
そこに食い込んできてほしいピッチャーです。