～オリックス、名将・中嶋の好采配で日本ハムに逆転2連勝！ の巻～
先発・小木田
オールスター明け最初のカードは、対戦成績で1つ負け越している日本ハムと神戸で2連戦。
負け越しの要因は、チーム全体としての相性の悪さというよりも、対上沢の相性の悪さと中嶋の（相手軽視の）お試し込みの先発起用の結果。
ここまでの先発は、宮城〇→村西●→ニックス●→宮城〇→田嶋●→山岡●→竹安●→コットン〇→山本〇→コットン〇→山岡●。
強力三本柱の登板は11試合中3試合で、さらにローテ外の村西、ニックス、竹安、コットンで5試合。
で、このカード初戦の先発が小木田敦也。
山本、山下が球宴登板、次カードにソフトバンク戦が控えていることがあるとはいえ、中嶋の考えがよく分かります。
セデーニョ、野口、紅林
前回中継ぎで3イニングを無失点と好投した小木田ですが、小木田に同様の好投を期待するはさすがに楽観し過ぎで、2回4失点。
エラーにセンター中川の自重もあったとはいえ、真っすぐが弱い上に入らずでは打たれるのも仕方なし。
伊藤相手にいきなりの4点も、その裏セデーニョの3試合連続弾で1点返し、さらに野口智哉のツーランで1点差に。
中嶋も言っていましたが、この野口の反撃弾が大きく、選手もファンにまだまだと勇気を与える一打でした。
その後は、本田、山岡に比嘉が抑えて、七回に好調紅林が同点打。
懲罰的意味合いで中川に代わって出場の渡邉大樹がさっぱりで沈んだ空気の中で出た適時打は、さすがオールスター選手の一打で、送球間の二進もお見事でした。
若月のサヨナラ弾
二番松本からの勝負所の八回に宇田川を起用したのが中嶋の好采配で、九回の平野も三者凡退に抑えての九回裏。
一番渡邉のところで代打Tかと思案していたときに出た、若月のサヨナラ弾。
九回表のマルティネスと同じような打球でしたが、マルティネスの打球は渡邉のグラブに収まり若月の打球はファンの待つスタンドに。
森が抜けた穴を感じないのは、セデーニョのみならず当然に若月のおかげ。
昨季から好調続く打は完全になにかを掴んでくれたよう。
ブルペンデーに4点差をひっくり返しての白星は1勝以上の価値があります。
宇田川への信頼と山岡の中継ぎ転向
2戦目は先発山崎が5回1失点の粘投。
二番松本から始まる六回のマウンドに上がったのは前日同様に宇田川優希。
復調なった宇田川への信頼が窺えるこの2試合の厳しい場面での起用、それこそが中嶋采配の妙。
その中嶋が決めた山岡の中継ぎ登板。
いつ自壊するかとびくびくしながら観る先発に比べこちらの方が安心して観ていられ、2試合続けてのパーフェクトリリーフ。
太い絆
宇田川、山岡がつくったその流れに乗っての七回裏。
満塁の好機をつくり、再び好調紅林の巧打で勝ち越し、再び好調セデーニョの4試合連発となるスリーランで勝負あり。
前回一軍登録時手を出していた外への変化球を辛抱できるようになったのが大きく、セデーニョ本来の長打力を発揮できる場面を自らつくっています。
先制弾は前日悔しい途中交代となった中川圭太。
取り返す機会を選手に即座に与えるのが中嶋流で、その心遣いを痛いほどに分かる中川。
中嶋と選手間にある太い絆。
この枝が何本も出ているのがこのチームが強い理由。
名将・中嶋のいる心強さ
オールスター前のソフトバンク戦同様、どちらに転んでものゲームを取りきり、これで5連勝。
貯金も19にまで伸ばしました。
好調不調のチームが、連勝連敗の形ではっきりと表れているいま。
必ず訪れる選手の不調とそれによる被害をいかに最小限で食い止めるかが監督の腕の見せ所。
その点、このチームに名将・中嶋がいる。
その心強さは、いかばかりか。
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