~オリックス、前半戦を貯金1で終える②(vsソフトバンク)! の巻~
山本由伸
最下位日本ハムスイープで借金完済するも、首位ソフトバンクに敗れ借金生活に逆戻りとなったオリックス。
ここから1勝1分けが前半戦借金完済の最低条件となる残り2戦。
1戦目の先発はエース山本由伸。
ただ相手先発はその山本に二度投げ勝っている石川。
苦戦が予想されましたが、安達の一番起用が的中し、二回までに4得点。
これで山本楽になり、あとはスイスイ。
一日で借金0に。
田嶋大樹
前半戦最後の試合の先発は、5連勝中の田嶋大樹。
ソフトバンクに好相性の田嶋でしたが、四回に苦手の柳田に浴びた一発から崩れ、五回で降板。
柳田2本目の本塁打で1-4となり、この時点で前半戦借金生活での折り返しを覚悟しました。
しかしその裏、宗、紅林のタイムリー、若月の左中間深いところへの犠飛で一気に追いついたオリックス。
久しぶりに、昨年の強さを思い出させる諦めない反撃で、大事なゲームを振り出しに戻しました。
比嘉幹貴の快投
一気の反撃で勢いを取り戻したオリックスですが、さらにその勢いを増す働きをみせたのが、田嶋の跡を継いだ比嘉幹貴の快投。
右打者三人を三者連続の空振り三振に斬ってとり、ソフトバンクの流れを完全に断ち切り、六回裏の勝ち越しを呼び込みました。
勝ち越し打は杉本裕太郎。
6月の月間MVPを受賞するも(それ以降も)少し打てないだけで叩かれるは強打者の証とはいえ、あまりにも不憫。
昨年が出来過ぎで、打率.247・11本塁打での折り返しは実質2年目としては十分なもの。
若月健矢
そして、この2戦、素晴らしい働きをみせたのが、若月健矢。
課題の打撃に大きな改善がみられ、前半戦の打率はまさかの.284。
いままでの印象が印象ゆえこの打率でもまだ打で信頼を得るまでにはいかないものの、このソフトバンク戦での強い当たりをみると若月の打席に期待すら抱くほど。
伏見不在を感じさせない若月の働き。
いま、オリックスの正捕手は若月健矢。
ワゲスパック
マッカーシーに続いて守護神平野も特例2022で抹消となったオリックス。
平野代役はセットアッパーの本田かと思いきや、本田をいつもの八回に起用し、九回まさかのワゲスパック。
真っすぐの強さはチーム1も制球難。
先頭を案の定四球で出します。
その後エラーにエラーに近い内野安打であっという間に満塁。
頭を抱えるも、ここから2者連続三振に投ゴロで無失点でゲームセット。
ジェットコースターのような展開に、思わず深い深い溜息。
サファテ
制球難にクイックという課題が残るワゲスパック。
ただ上述の通り、真上からバズーカ砲のように放たれる真っすぐの強さには惚れ惚れするほどで、ホークス黄金期を支えたクローザー・サファテを思い出させます。
そのサファテも来日当初の広島在籍時はクイックが課題とされ、経験を重ねるにつれそれなりにできるようにはなりました。
前に後ろ、起用法が一貫しないワゲスパックですが、コロナにより平野不在となったいま、我慢しながら後ろで使いたいところ。
犠打
柳田の二本目のアーチで負けを覚悟したこの試合。
それと同じくらいに落胆したのが、三回裏、中川圭太への犠打。
打率三割越えの中軸に犠打は、さすがにない。
犠打でいえば、さらに若月の本塁打で押せ押せの七回、無死一塁で野口に犠打を命じた中嶋。
結果2球失敗し、3球目バスターに転じて空振り三振。
その直後、野口に代えてセカンドに大城を入れるのであれば、そのまま野口に代えて大城に犠打を命じればいいわけで、そのまま野口を使うつもりならば下手な犠打などさせず普通に打たせればいいわけで。
中嶋の考えがよく分からないこの一連の攻撃でした。
前半戦貯金1
そんな中嶋の迷采配をカバーしたのが選手たちで、そのおかげで貯金1で前半戦を終えることができました。
「苦しかった。なかなか人が揃わなかった。その中で凌いだかなと思うが歯痒さもある。野手はまだ物足りない」(日刊スポーツ)が中嶋の前半戦総括。
その通りかなと。
野手が物足りないと感じているゆえ、パリーグ最多となるくらいに犠打を多用しているのでしょうが、それがさらに得点を下げるという、福良時代に証明された悪循環を踏襲しているのは実につらいところ。
それをカバーしてくれているのが先発投手陣。
ここがコロナで離脱しなかったのが前半戦貯金1の最大の要因でしょう。
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