~オリックス、成瀬善久獲得 の巻~
成瀬善久
ある意味既定路線ですが、早々と決まりました。
オリックスは4日、宮崎キャンプで入団テスト中だった元ロッテ、ヤクルトの成瀬善久投手を獲得したことを発表した。
この日はシート打撃に登板。宗、山足、西浦に対して2安打を浴びたが、長村球団本部長は「初日からブルペンで見ていたし、実戦で力を発揮できる投手」と即決。当初は第2クール終了時に合否を判断する予定だったが、予定を変更して、獲得を発表した。
成瀬は「一度はあきらめたプロ野球だったが、こういう機会を与えて頂いたことに感謝して、1つでも勝利に貢献したい」と喜んだ。ロッテ時代の恩師でもある西村監督は「ヒットも芯を外したものだった。内容も悪くないし、あれだけ投げられれば十分」と、経験豊富な投球術に期待した。役割については今後、高山投手コーチらとも協議して決める。(スポニチ)
現在、支配下枠は新外国人のエップラー含めて67。
薄い選手層に4年連続Bクラス。
枠を空けておく必要はなく、新監督が指揮を執ったロッテ時代にエースとして輝かしい成績を残した成瀬の経験を買ったのでしょう。
トライアウト
成瀬に関しては、トライアウトを受験した際の様子を以前の記事で記しています。
今秋、タマホームスタジアム筑後にて開催されたトライアウトに参加していた成瀬。
私はそれを観覧してきましたが、
そのときの成瀬の評価は、正直なところ、0点。
中井(前巨人)、西岡(前阪神)、今成(前阪神)との対決で、中井と西岡に完璧に捉えられて、3人の打者に2安打を浴び、ストレートの最速は133キロ。
球威もキレも感じられず、その投球内容には寂しささえ覚えたほど。
トライアウトでのピッチングを観ていれば、リストにも残れないと思うのですが。
西岡に左中間を破るツーベースを浴びたあととマウンドを降りるとき、
ともに笑顔をみせていた成瀬。
私はそれを球界からの惜別の笑顔とさえ思っていました。
今回のシート打撃での投球を生で観ていないので比較しにくい部分はありますが、しっかりと仕上げてきたはずのトライアウトでのピッチングが忘れられず。
制球力
本日のマックスは135キロとのこと。
速球で勝負する投手でなくそれ自体は大きなマイナスポイントにはならないものの、キレ・コントロールは戻っているのか。
ヤクルトを自由契約になった際、母校である横浜高校の小倉清一郎前コーチは、制球力の低下を不振の一因と指摘していました。
ただ、今日のシートで左打者を抑えた場面をみると、低めにしっかりと集めきれてはいました。
戦力になるかどうかは懐疑的ですが、金子や中島と違い、年俸も社会人卒ドラフト1位と同等。
振り回す打者の多いパリーグに戻って1勝でもしてくれれば、御の字です。
「一度はあきらめたプロ野球」
成瀬の獲得報道が出たのは12月中旬。
いざ金子が抜けその代わりを同じベテラン投手に慌てて託した感は否めず。
昨年の金子の勝ち星が4つで、そこをもし埋めてくれれば成瀬は通算100勝に到達することとなります。
「一度はあきらめたプロ野球」に戻ってこれたことで満足せず、「1つでも勝利に貢献し」てほしいものです。