~オリックス、「近鉄と合併から16年、オリックスが12球団で最もVから遠いワケ」①の巻~
大型補強
以下、毎日新聞の記事より。
実らぬ補強策
オリックスは14年、ソフトバンクに次いで2位となり、96年の優勝の後では最もリーグ制覇に近づいた。その年のオフ、球団本部長の瀬戸山隆三(66)はオーナーの宮内義彦(84)の「来季こそは」の号令の下、内野手の中島裕之(宏之)=現巨人=らを獲得。総額30億円の大型補強を行った。しかし、15年、新戦力は結果を残せず、チームは開幕当初から最下位。6月に監督の森脇浩司(59)が事実上の退任となる休養を申し出た。
ダイエー(現ソフトバンク)球団代表、ロッテ球団社長などを務め、「優勝請負人」と期待されてオリックス入りした瀬戸山は今でも悔いる。「オーナーが『来年は絶対に勝ちたい』と、取れる選手は全部取ろうとなった。新戦力の故障多発はチェックが甘かった僕の責任。自分が辞めるべきだった」
死闘の後の敗戦。
2厘差を埋めるために行われた2014年オフのオリックス史に残る大補強。
金子千尋、平野佳寿を引き留め、
ブランコ、バリントン、小谷野栄一、そして中島裕之を獲得。
「新戦力の故障多発はチェックが甘かった」
優勝がいよいよ近づいたときに大補強に打って出るのはMLBでは普通のこと。
それ自体はおかしくはないものの、瀬戸山が言うように「新戦力の故障多発はチェックが甘かった」。
高給取りが結果を残せないのはまだしも、一年通して働くことすらできなければ、死闘の中心にいた選手たちは面白くなく。
体型崩れ、明らかに落ち目のブランコ、
日本ハムからいわゆる「卒業」した小谷野、
マイナーですら結果を残せなかったにもかかわらず、なぜか西武時代より高給で日本に戻ってきた中島。
小谷野はともかく、中島にブランコが大活躍するとはオリックスファンですら考えていなかったのでは。
「自分が辞めるべきだった」
打撃コーチの長内が退団した影響かこの年は打順も不可解で、
森脇自身の采配も奇を衒いがちでかなりおかしな面があったのも事実。
しかし、この年の低迷は間違いなく編成部門の責任が大。
森脇ではなく「自分が辞めるべきだった」と語る瀬戸山。
実際彼が編成トップの球団本部長を辞したのは翌2016年のオフで、その後も顧問としてチームに残り、球団を去ったのは2017年オフ。
腹心、加藤康幸はその責任を取らされ、2016年オフに一足先に退団。
進退にこそ人間の本性が表れますが、その点からみても、瀬戸山は球団編成トップを任せるに値しない人物でした。
「オーナーが『来年は絶対に勝ちたい』と、取れる選手は全部取ろうとなった」
「オーナーが『来年は絶対に勝ちたい』と、取れる選手は全部取ろうとなった」。
ただのお飾りも多くいるなか、積極的にチームに関与しているのが宮内義彦オーナー。
大号令がかかれば動かざるを得ないのが会社組織。