~オリックス、宮城プロ初完封で西武倒し水本監督代行初勝利! の巻~
中嶋コロナ離脱、水本監督代行
首位戦線生き残りをかけた西武との勝負の3連戦。
その直前に入ってきた中嶋監督のコロナ離脱と杉本の故障再離脱。
采配よりもその人心掌握が中嶋最大の才。
前監督と違い、大事な試合前に無念にも消えた指揮官のためにという思いを選手は抱くはず。
もちろん采配自体も(首を傾げる部分はあれど)仰木以降ではトップですが。
代行監督を務めるはヘッドの水本勝己。
采配自体は広島二軍監督時代に経験済みで昨年一年で選手個々の能力も把握済み。
ここで何度も書いていますが、セイバー的には監督はちょこまかと動けば動くほどマイナス。
シーズンを占う大事な試合で、いらぬ気負いをせずいかにじっとできるかがポイント。
盗塁死3
が、じっとできなかった水本。
初回からバスターエンドランを仕掛けて失敗。
二回、七回とランナー動かし、結果盗塁死3つと采配ミスを重ね。
機動破壊で一世を風靡した当時の健大高崎ですらもセイバー的にみれば評価されないくらいに盗塁の価値は低い(リスクが高く)のですが、自分の色を出そうとしたのか、荒れ球の今井相手にちょこまか動いて、自滅。
延長十回の表と裏
さらに1点を追う延長十回には打撃好調の若月に代えて西野を起用。
これは成功したものの、次打者紅林に代打・野口はどうだったか。
強攻自体はむしろ当然の策も、粘れる紅林に代え確実性が低く三振率も高い野口をここで起用する意図がみえず、一走西野に代走佐野も起用せずで、投手はランナーを気にすることなくバッター勝負に専念、そして結果はやはりの三振。
ここで勝負は決しました。
延長十回、阿部翔太ではなく先に近藤を起用したのも分かりませんでした。
我慢
指揮官自身の浮つきが結果として表れた初戦をエースで落とし、徳俵に追い込まれた2戦目。
前日の采配を反省したか、相手先発がアンダーの與座、捕手は森と動きたくなる相手バッテリーの組み合わせながらも、この試合では我慢。
しかも左打者を上位に4人並べるオーダーが見事に奏功。
10安打中8本が左打者でそのうち7本が一番・福田、二番・西野、三番・宗、四番・吉田正尚。
個人的には、指揮官の攻撃面の仕事はスタメン決定が8割。
その観点からみても、称賛するしかない水本監督代行の仕事ぶり。
前日の汚名を返上。
西野真弘
その代行の期待に見事に応えた前述の左バッターたち。
特に西野は低弾道のらしいヒットありセーフティあり、さらには守備でも好守とダイヤモンドを縦横無尽に駆け回りました。
躍動する西野のこんな姿は、背番号39時代以来では。
特に、福田犠打失敗直後の初球セーフティには感嘆。
初回ツーランの宗、ダメ押し打の吉田も大事な試合で素晴らしい働きでした。
宮城大弥
投げては先発の宮城大弥。
三回一死一二塁を凌いでからはピンチらしいピンチもなくスイスイ。
八回で6点差、100球超え。
自身初の完封か、今後考えての降板か。
水本の選択は続投。
その九回は源田に打たれ二死一塁で同郷の先輩・山川。
最終回に失点しては完封も飛び、疲労も一気に噴出しで元も子もなくなるところでしたが、山川を初球のチェンジアップで仕留め、自身初の完封勝利。
初完封
八回無失点はこれまで幾度も(まさに前回の登板も)ありながら、中嶋の(過保護込みの)親心で降板させられ完封の機会を奪われてきた宮城。
九回投げたことの疲労は当然あるでしょうが、それよりも完封の嬉しさが上回りさらには自信もついたはず。
大舞台で2試合続けてのナイスピッチング。
3年目の左腕がチームを救いました。
椋木蓮
これで西武3連戦は1勝1敗。
優勝戦線脱落となる3連敗はとりあえず免れました。
3戦目の先発は、田嶋ではなく椋木蓮。
前回登板では二回もたずマウンドを降り試合を壊した椋木ですが、コロナ明けの復帰登板の舞台としては相手・場所とも厳しく、首脳陣の判断ミス。
今度はしっかり調整もできたはずで、場所もノーヒッター未遂のホーム京セラ。
プロ初登板で好投したのは、京セラでの西武戦で、その再現を。
それができるだけの能力のあるピッチャー。
今回は不安よりも楽しみの方が大きい。
前回打てなかったエンスが相手も、早めの援護で椋木を楽にしてあげたい。
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