~オリックス、中嶋采配的中の若月サヨナラ打で延長12回の熱戦を制す! の巻~
日本ハム2連戦
五強一弱からロッテが抜け楽天が落ちかけ、オリックス・西武・ソフトバンクの三強となるも、ソフトバンクが西武をスイープで下し西武がここで脱落。
オリックスに1勝1分けで徳俵で踏ん張った楽天がソフトバンクと対決し、オリックスは最下位日本ハムと2連戦。
残り10数試合、すべて勝てる確率はほぼなく、どこかで負けるのは仕方ない。
ただこの日本ハムとの2連戦は落とすところでは決してなく、いわゆる負けられない戦い。
山岡泰輔
先発は山岡泰輔。
後半戦不調の山岡、いつ崩れるかヒヤヒヤしながら観ていましたが、6回1失点。
真っすぐを狙われての三回の失点。
狙われてそれを捉えられるのが悲しいかな、山岡のストレート。
そして大事な6連戦の初戦でありながら75球で交代させられるのが、いまの山岡の置かれた立場、首脳陣の山岡への評価。
ただ点を取った直後に取られたのはマイナスも、その三回一死二三塁から粘れたのは収穫。
一週間後、もう1試合、今季最後の先発登板機会を掴みました。
その頃にははたして、ペナントの行方はどうなっていることか。
代打・西野真弘の勝ち越し打
西村の三塁線破るタイムリーで先制したオリックス。
しかしその後、相手先発・根本の大きく曲がる横スラに手こずり無得点。
が、同点の八回。
二死満塁で紅林に代えて西野を起用した中嶋。
この決断が見事に的中し、西野がレフト前にもっていきついに勝ち越し。
初球から勇気をもってしっかりと振っていった西野。
タイミングも徐々に合っていき、6球目を見事に捉えました。
太田椋の好走塁
平野が打たれ同点に追いつかれ延長戦へ。
ラストイニング十二回。
先頭は、骨折離脱、無念の安達に代わり本日昇格即スタメン、二軍で好調だった太田椋。
センター左寄りに飛んだ打球に、躊躇せず一目散に二塁を狙い魂のヘッドスライディング。
ノーアウトのランナー、安全に一塁で止まってもおかしくないなか、失敗を恐れなかった太田の好走塁。
これは素晴らしかった。
右に押っ付ける打撃をこの試合では心掛けていた太田。
これができれば苦手の外への逃げる球への対応もできるようになるはず。
代打・若月健矢のサヨナラ打
杉本三振で一死二塁となり、佐野皓大に代打・若月を起用した中嶋。
打率.300、長打率.425のいまの若月は代打の切り札。
左腕堀の外寄り真っすぐを捉えた打球は前進守備のライト万波の頭上を越える当たり。
ただこれで還ってこられなかった(福田の)過去もあり心配になるも、太田が滑り込み、感動のサヨナラ勝ち。
この劇勝、喜ぶとともに同じくらいに安堵しました。
一死二塁のセオリー
打球判断ができていませんでしたが、福田の無死(一)二塁での外野後方へのフライでのタッチアップ狙いはセオリー。
この一死二塁ではタッチアップで二死三塁となるよりも、外野手が捕れなかった場合にホームインできるようにハーフウェイがセオリー。
頭上を越えることに賭けハーフウェーも取らず本塁に駆けこむ必要は全くなし。
太田はそれができていたからこそ、やや遅めのホームインとなりました。
名将中嶋
このサヨナラ勝ちを呼んだのは、中継ぎ陣の頑張り。
ベンチ入り8人中、村西を除く7人のピッチャーがピンチを招きながらも奮投し、平野を除く6人が無失点。
プレッシャーのかかるなか、本当によく粘りました。
特に、若い宇田川と山崎颯の粘投は大きかった。
そして、中嶋。
勝負所での西野、若月代打起用が大成功。
継投も見事にはまり、名将中嶋ここにあり。
増井浩俊
楽天を降したソフトバンクにマジックが点灯するも、それは昨年もあったこと。
直接対決に勝ち越せばまだ十分に戦えます。
そのためにはやはり、この日本ハム2連戦は落とせません。
2戦目の予告先発は増井浩俊。
昨季で契約終了の可能性もあった増井、契約継続となった意義を、してもらった恩義を、もしかしたら現役最後の登板となるかもしれないこの一戦に。
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