~オリックス、ライバル・ソフトバンクを敵地でスイープ①! の巻~
急降下
前半戦最後のカードはライバル・ソフトバンクと福岡で。
そのソフトバンクがここにきて急降下。
2カード連続で3タテ食らい6連敗。
セットアッパー・モイネロの離脱があったとはいえ、主力野手の故障離脱もなく、明確な理由のない、つまりチーム全体の状態の悪さに起因する大型連敗。
だからこそいまここで、敵地とはいえ、しっかりと叩いておきたいところ。
山本由伸
初戦の先発は山本由伸。
KOされた前回のソフトバンク戦は初回から空振り取れず粘られての負け。
注目されたその立ち上がり、先頭の中村にまたヒットを打たれ不安がよぎるも、後続抑え無失点でスタート。
キーポイントとなったのは四番・柳田との対決で、3-2までいっての9球目の変化球で空振り三振。
ボール球でしたが、ストライクがくると踏むフルカウントだったからこそ奪えた空振り。
この一球を見逃されていたら、この試合のみならずこのカード、続く展開は果たしてどうなっていたか。
ギアを上げた山本
山本、次のピンチは1点リードの四回。
牧原、近藤の連打で無死一三塁となって、再びの柳田。
3球続けた150超のストレートで押し込み浅いレフトフライで、快足牧原も動けず。
栗原を内野ゴロに仕留め、最後は戻ってきたデスパイネ相手に157キロのアウトロー真っすぐで見逃し三振。
ギアを上げた全力の山本、久しぶりに観た気がします。
七回にソロを浴びるも、8回/114球・1失点。
大事な初戦を任せるにふさわしい好投でした。
宜保の粘り
打線は、前回やられた有原相手に頓宮がタイムリーに本塁打と奮闘。
先制打は二死無走者からで実に貴重な一打でした。
右に左に、まさに首位打者。
その先制打が生まれた初回。
一番・中川が初球を打って倒れた後の二番・宜保が粘りに粘って12球投げさせたのはまさに(日本型)二番の働き。
この粘りが先制打を四だと言っても過言ではなし。
九回には野口が貴重な適時打。
選球眼がなく小技のできない野口は下位で自由に打たせるのがベスト。
最終回かなりもたつきましたが、いい当たりが正面衝く幸運もあり、大事な初戦をなんとか制しました。
宮城大弥
2戦目は宮城大弥。
立ち上がり柳田に先制打を許すもその後立ち直り、山本と同じく8回1失点の好投。
宮城もよかったがそれ以上によかったのが相手先発の東浜。
インハイをうまく捌いてライトへ運んだ宗の巧打で奪った1点が精一杯で、両投手の投げ合いに息をのむ展開が続きました。
そして延長十回。
2-2から打ってくださいとばかりに甘く入ってきた変化球を逃さず、セデーニョがレフトに運び勝ち越し。
その裏平野が締め、苦しかった試合を制し連勝。
セデーニョとボニチ
二軍戦で長打力を見せつけてきたセデーニョ。
早めの支配下をここでも薦めていましたが、支配下から一軍登録されると変化球への脆さを指摘されてあっさり降格。
かつてファームで三冠王に輝くも同じく変化球への対応力の低さから仰木に見切られたボニチを思い出しましたが、中嶋は仰木と違い辛抱強く、(他選手の故障もあり)再度のチャンスを与え、それをセデーニョが掴みこの活躍に繋がります。
長距離砲に脆さは付き物。
それをいかに我慢できるかは指揮官の能力といってよく、我慢できなかったのが西村で我慢できたのが中嶋。
この我慢が2年連続のリーグ制覇という歓喜に結びついたの周知の通り。
近藤への判定
ソフトバンクから言わせれば、セデーニョの一発より八回の近藤への判定が2戦目の敗因。
これに関しては次回の記事(~オリックス、ライバル・ソフトバンクを敵地でスイープ②! の巻~)にて。