~オリックス、宮城10勝&吉田・杉本アベック弾で後半戦白星発進! の巻~
杉本の先制ツーラン
一回表。
勝負の後半戦初戦、先制点取っていいスタートを切りたいところでしたが、二番・宗のいい当たりがジャンプしたショートのグラブに収まりツーアウト。
が、ここから吉田がツーベース。
ロッテお得意の杉本がほぼライナーでバックスクリーンにもっていって一気に2点先制。
この場面、初球に暴投で吉田が三塁へ。
杉本へはフォークを一球も投げなかったロッテ先発・二木。
二木はエース級の投手、ランナーが三塁にいるというだけでフォークが投げられないレベルではないとはいえ、初回でもあり慎重になり低めの厳しいところには投げにくくなったのは確かなはずで、ここが大きな分岐点となりました。
もちろん打った杉本が立派も、打たれたのは暴投となったスライダーでもありました。
宗のタイムリーと来田涼斗
二回には来田、伏見の連打に福田が二死から四球を選んで満塁とし、宗がタイムリー。
この追加点でだいぶ楽に試合を観ることができました。
しかし、来田は高卒一年目。
後半戦はファームで熟成培養かと思いましたが、前半戦ラストの日本ハム戦にエキシビジョンマッチと結果を残して一軍残留。
モヤの不調という面もあったとはいえ、プロの世界、チャンスは誰かの不幸に起因することが多く、それを掴むかどうかが勝負。
吉田の技ありツーラン
一点返された五回表には、吉田正尚がカーブを捉えての技ありのツーラン。
あれが切れないところに吉田の技術があります。
全6打点は二三四番で2点ずつ。
しかも先制中押しダメ押しと。
オリックス自慢の上位打線が火を噴き、後半戦白星スタートです。
宮城、10勝目
後半開幕戦を託されたのは、19歳の宮城大弥。
年齢を感じさせない、いい意味で若さを感じない老獪なピッチングで6回1失点と先発の役目を果たしました。
四回六回と一発出ればのピンチもあったものの、そこからが宮城の真骨頂。
特に六回の角中の場面。
三振だけは避けたい巧打の角中がストレートに空振り三振。
宮城のボールのキレの良さが窺えます。
これで二桁10勝。
しかも1敗。
宮城だけで貯金9。
クローザー・平野佳寿
4点リードの七回から継投に入ったオリックス。
七回の澤田圭佑は自慢の真っすぐ中心のナイスピッチング。
八回のヒギンスはまだ安定せず。
九回は点差もあり能見起用も打たれ、最後は平野佳寿。
「なんとか間に合った」と試合後中嶋が語っていたように、エキシビジョン登板のなかった平野はなにかの不具合が発生していたようですが、それでもこの場面を任すということは中嶋の中ではやはりクローザーは平野ということ。
2014年を知る数少ない投手。
あの経験が必ず活きてくるはず。
快勝劇
「なんとしても初戦を」と意気込んでいた井口を返り討ちにする快勝劇。
しかもマークしていた先発の宮城に抑えられ、三四番に打たれでは、井口にとってはなかなか痛い敗戦となったはず。
逆にオリックスにとっては、投げるべき人が投げ、打つべき人が打ち、不安なリリーバーも核となる澤田、ヒギンス、平野が奮投。