~オリックス、日本ハムに勝ち越してマジック16! の巻~
2試合連続の完封負け
宮城、和田の両左腕の投げ合いとなった、ソフトバンクとのカード最終戦は、最後平野が打たれてサヨナラ負け。
移動日なしで北上し、エスコンフィールドでの日本ハム3連戦。
初戦は苦手上沢にまたも抑えられて、連敗。
最後のチャンスは八回。
先頭のゴンザレスがツーベースで出た後、紅林のライトへの大飛球を万波が好守。
続く西野の投ゴロも上沢がしっかり捌き、チャンスは潰えました。
これで2試合連続の完封負け。
防御率リーグトップ&2年連続ゴールドグラバー
カード2戦目は、山本由伸が先発。
内容的には相手先発伊藤の方が上も、要所要所で粘り切る姿は、これぞまさに防御率リーグトップ(1.34)の日本のエース。
前日の上沢同様、投げ終わったあと九番目の野手となり自身の好守で自身を助ける姿は、これぞまさに、2年連続のゴールドグラバー。
八回は山崎颯一郎、九回の平野はいつも通りピンチをつくるも締めて、逃げ切り。
連敗を2で止めました。
しかし、九回裏一死一二塁でなぜ前日のヒーローの伏見に代打を送ったのか。
平野のボールを何年も身近で受けてきて、平野の球筋を若月に次ぎ知る伏見が代わってくれたのは、本当に助かりました。
池田陵真
3試合連続での完封負けを逃れなんとか勝利するも、奪った得点はスミ1。
伊藤の調子といまの打線の調子を考えれば、それでも1点よく取った方。
その1点は、一番に抜擢され最初の打席でツーベースを放った池田陵真を三番中川が還したもの。
さらにはまだ初回、一死一三塁でもいい場面で、レフトの肩と守備位置を考慮して突っ込ませた梵の好判断。
サードコーチャーが風岡から梵に代わり、ゴー・ストップいずれにせよ三塁コーチャーの判断に対するストレスがかなり軽減されています。
そしてやはり池田陵真。
同時昇格の来田が全く結果を残せていないのもあり、その活躍が目立っています。
このまま一軍定着してもなんらおかしくないスイングに、大阪桐蔭出身らしい臆しない精神力。
高卒の若手外野手陣のなかでは抜きん出た力があります。
4連勝
カード勝ち越しかけての3戦目の先発は、お試し枠からローテ入りを果たし3連勝中の東晃平。
毎回ランナーを許す苦しいピッチングは後半戦先発5登板後最も悪い内容ながら、それでも6回1/3・無失点はまさに成長の証。
唸るような豪球はないがある程度の制球力もあり投げミスの少ない東は、捕手としてリードするのが楽しいピッチャー。
東を引っ張る若月の表情も、いきいきとしています。
東から宇田川、山岡、山崎颯一郎と繋いで、3-1でカード勝ち越し。
これで東も4連勝。
佐野皓大
課題の打線は、一番に抜擢された佐野皓大が躍動。
同時昇格の池田が前日一番で活躍した翌日、同じ一番に佐野を入れたのは中嶋の深謀遠慮。
刺激にならないはずがなく、先制タイムリーにスクイズも決めて2打点。
下でもバッティングで結果を残していた佐野。
アピールポイントの足だけでなく、打撃技術も年々向上しています。
スクイズ
その佐野の七回のスクイズの場面。
一死一三塁で小技もある佐野が打席に立てばスクイズはみえみえ。
そんなときは、するすると見せかけてしないのがスクイズですが、するすると見せかけてするのが中嶋。
差は1点、大量失点の危険性のある満塁にはしたくないなか、スクイズの構えを2回見せて相手を惑わせ、3ボールとストライクを投げなければならぬ状況をつくった中嶋の勝ち。
「負けてない」
上沢には屈するも、その後連勝のオリックス。
2戦目の試合後、「負けてないというだけであって、ほぼほぼ、伊藤投手にやられたっていう感じ」(日刊スポーツ)と振り返った中嶋ですが、ここまでくれば「負けてない」ということが非常に重要なこと。
実際引き分けでもマジックは減るわけで。
これで、優勝へのマジックは、16。